エピソード9 後悔、そして

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「リリア様……!」 リリア様の部屋は、二階へ上がって一番奥にある。 僕はがむしゃらに走った。 しかし、既に奴等は、そこまで来ていたのだ。 部屋へと戻った僕の目には、絶望的な情景が広がっていた。 「り、リト君……!」 リリア様はリラ様を抱きしめ、二人の男女と対峙していた。 片方は大きな鎌を持った男。もう一人は、毳毳しい女。 「リリア様っ!」 「あァ? まだ生き残りがいたのかァ」 男の挙動は鈍く、僕はすんなりリリア様の元へと駆けつける事が出来た。 しかし、逃げる事は出来なかった。 ──バリィン! ガシャン! バルコニーから窓を割って、更に男が一人入って来た。 その男は先程、一階で僕と対峙した男だった。 「おォおォ、ご苦労さん」 「カリアァ! 遅かったなァ」 「ちょっとカリア、あんまり壊さないでよ。コイツ等殺した後、別荘にするつもりなんだから」 「おいおい雇い主から言われてたろ? 『この屋敷は破壊しろ』ってよ」
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