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「トイレを……、貸してくれ……ッ!」
──ゴゴゴゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!
謎が解けました。
先程から鳴り続ける妙に迫力のある謎の音は、青年のお腹から発せられていたのです。
理解すると同時に、少女は椅子ごとずっこけました。
「た、頼む! さっきあまりに腹が減ったんでその辺の草を食べてみたんだが、どうやらそれに当たっちまったみたい……」
──ゴロゴロゴロゴロゴロピーーーッ!
「だふぉっ!? お、おほほぉぉぉ……」
青年が言い終わらない内に、音が別の物に変わります。
いよいよ、終わりの時が近付いて来ているのでしょう。
「は、早く……! トイレを、貸してくれ! もう限界なんだぁ!」
同時に彼の表情が地獄の形相へと変わります。
「と、トイレ!? えと、ええっと、こっちですっ!」
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