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少女は慌てて青年をトイレに案内しました。
連れて行きながら、少女は改めて首を傾げます。
(な、何なんだろう、この人……)
※
「あ゛ー、とりあえず漏らすのは阻止出来た、ありがとな……」
「は、はい……どうも……」
トイレから出てきた青年は少女にお礼を言いました。
彼にとっては、少女の存在は正に救世主。
しかし相変わらず調子が悪いらしく、青年はお腹を抑えています。
「……ん? どうした? オレの顔に何か付いてるか……?」
「ええっと……」
『旅人』という、少女にとっては物珍しい客でもあったので、ついじろじろと彼を見てしまいました。
その旅人が開口一番「トイレを貸して欲しい」なんて言うとは思いませんでしたが。
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