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〇町中(朝)
人々が逃げまどってる中、母親とその子どもが手をつないで逃げている。表情は焦りが見える。
母親「はやく!」
母親は子どもの手を引いているが、子どもは転んでしまう。子どもの手は母親の手からすり抜ける。
子ども「いたっ!」
グールが地面を這いながら、子どもに掴みかかろうとする。
アルバートが駆け寄り、グールの頭を蹴り飛ばす。そしてSAAをグールの頭部に発砲。
アルバート「大丈夫か?」
アルバートは母親と子どもの方を振り向く。
母親「ありがとうございます!」
母親は子どもを抱きかかえて走り出していく。
グールがアルバートの背後から襲いかかり、アルバートの肩に噛みつく。
アルバート「があぁ! くっそぉ!」
リオ「アルバートさん!」
駆け寄ったリオが、アルバートにしがみ付いているグールを引き剥がす。
そしてウィンチェスターを頭部に発砲。
グールは倒れる。
アルバートは肩を押さえている。
アルバート「最悪だ。俺もグールの仲間入りだ」
リオ「うそだろ、アルバートさん」
リオは泣きそうな顔をする。
アルバート「なに、俺の番が来ただけだ。なんら不思議なことじゃない」
口角を上げるアルバート。顔色はどんどん悪くなっていく。
アルバート「いいかよく聞け、グールがどこから現れたかは分からん。いきなりだ。いきなり現れた。もしかしたら、誰かが裏で糸を引いているかもしれん」
アルバートの表情は真剣になる。
リオ「人為的にってことですか!?」
ますます顔色が悪くなるアルバート。目も充血してくる。
アルバート「確信があるわけじゃない。あくまでも俺の勘だ。だがなぁ、すごい嫌な予感がしてならん」
よろめくアルバート。
リオは支えようとして近寄るが、アルバートの手に制止さてる。
アルバート「俺が出来るのはここまでだ。お前らの手を煩わせたりしない」
アルバート、SAAを自分の頭に突き付ける。
目は真赤になっており、顔は青白い。
アルバート「リオ、ロンを頼む」
アルバート、トリガーを引く。頭から血が流れ、倒れる。
リオ「ちくしょう……!」
リオは涙を流す。
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