第1話

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〇駅(昼)    画面左下にサブタイトル。 『始まり』    列車が止まっている。    周りには乗客や保安官が複数人いる。乗客らのほとんどは不安そうな表情を浮かべており、保安官らはせわしく動き回っている。    列車の出口からカタリナとソフィアが出て来る。    カタリナはソフィアの方を向く。 カタリナ「落ち着いた?」    服の裾を握りしめるソフィア。手は震えている。    表情は笑顔だが、少し不自然。 ソフィア「うん、大丈夫」    カタリナ、ソフィアに歩み寄って、手を掴む。 カタリナ「嘘。こんなに震えてる」    カタリナはソフィアの目を見ようとするが、ソフィアは目を反らす。 カタリナ「ねぇ、この後暇?」 ソフィア「あぁ、えっと、知り合いに会いに行くから。あんまり時間ないかも……」    肩を落とすカタリナ。ソフィアの手を離す。 カタリナ「そっか、そりゃ残念。ソフィアとお茶したかったんだけどな」 ソフィア「えっ?」    ソフィアはきょとんとした顔になる。 ソフィア「なんで、私の名前を……」 リオ「おーい!」    遠くからリオ・エンフィールド(18)の声が聞こえてくる。 カタリナとソフィアは、その方向を見る。 リオが駅の出入り口から走って近づいてくる。背中にはウィンチェスターライフルM1873が背負われている。 ソフィア「リオ!」 ソフィアはカタリナの元から離れ、リオに駆け寄る。 リオ、ソフィアの両肩を強く掴む。 リオ「おいソフィア! 大丈夫なのか? 怪我は? 噛まれたりしてないよな?」    冷や汗をかくリオ。ソフィアの体を左右に回しながら怪我をしてないか確認する。 ソフィア「ちょ、ちょっと! 大袈裟だってば。私は大丈夫だから」 リオ「よかった~。お前に何かあったらと考えると生きた心地がしないわ」    リオ、脱力するようにソフィアから手を離す。安堵の表情を浮かべる。 ソフィア「あの人が助けてくれたの」 ソフィアはカタリナを手で示す。 リオはカタリナの方を向く。 リオ「ソフィアを助けてくれてありがとうございます。お名前は?」 カタリナ「カタリナ。カタリナ・カミンスキーです」 リオ「カタリナさんか。この町の人ですか?」 カタリナ「いえ、ちょっと仕事で」    リオの目つきが鋭くなる。 リオ「へぇ、仕事ですか……」
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