3人が本棚に入れています
本棚に追加
カタリナ「あぁ。なるほど。あのワンちゃん、そこまで匂いが分かるんだ。すごいね」
平静になるカタリナ。両手は上げたまま。
アルバート「金所持者だ! 捕らえるんだ!」
アルバートの声によって、2人の保安官がカタリナに近づき、銃を突きつける。
保安官1「動くな!」
カタリナ「動いてないじゃん」
保安官2「銃をよこせ!」
カタリナ「はいはい。動いていいなら渡すよ」
カタリナ、渋々ホルスターを外す。銃が入ったホルスターごと、保安官2に渡す。
保安官2はカタリナに銃を向けたまま、ホルスターを受け取る。
保安官2「歩け」
カタリナ「どこにいくの?」
保安官2「いいから歩け!」
保安官2は、カタリナの脚を蹴る。
カタリナ「いったいなぁ! 分かったからそんなに慌てないでよ」
カタリナは両手を挙げたまま歩いて行く。2人の保安官も銃を向けたまま歩く。
ソフィア「待って! カタリナ!」
ソフィアは、カタリナに近づこうとするが、リオがソフィアの腕を掴んで止める。
リオ「おいよせ! 何考えてるんだ!」
ソフィア「カタリナが金を持ってるわけないよ! 何かの間違いだって!」
ソフィアは腕を動かしてリオの手を振り払おうとするが、リオの手は離れない。
リオ「ロンがあんなに激しく吼えたんだ。間違いはない!」
ソフィア「でも!」
カタリナ「ソフィア!」
ソフィア、大人しくなる。
カタリナ「私は大丈夫だから。また会おうね!」
カタリナはソフィアに手を振る。
保安官1「黙って歩け!」
カタリナと保安官2人は歩いて行く。
ソフィア、寂しそうな顔をする。
リオ「ソフィア、金を持っているってことは、グールになる可能性が高いってことだ。これ以上何か被害が出る前にこうして捕まえておくんだ。わかった?」
リオは手を離して、ソフィアの肩に手を乗せる。
ソフィア「うん……」
最初のコメントを投稿しよう!