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〇町中(夜)
暗い町中。人はほとんどいない。
両サイドに家やお店の建物が向かい合って並んでいる。真中は大通りになっている。
建物に明かりがあるため、大通りの脇が明るく照らされている。
ソフィアは、その明かりから出ないように、大通りの脇を歩いている。
腕には、サンドイッチが入った手提げかごを持っている。
ソフィア「この辺……かな?」
ソフィアは保安官詰所の前に来る。
その建物の扉まで行き、軽くノックするソフィア。
何も反応はない。
ソフィア「誰もいないのかな?」
ソフィアはポケットに手を入れて、鍵を取り出す。
〇保安官詰所の中(夜)
中は静か。天井に吊るされたランプによって、少し明るい。
扉のドアノブがゆっくりと回って、静かに扉が開く。
ソフィア「誰かいますかぁ……」
少し開いた扉から顔だけ覗かせるソフィア。
カタリナ「ソフィア!」
カタリナの声が聞こえ、ソフィアはその方向を見る。
カタリナは檻の中に閉じ込められており、座り込んでいる。
ソフィア「カタリナ!」
ソフィアは扉を開けて中に入る。そしてカタリナの元に駆け寄る。
ソフィア「ひどい……。何でこんな事を」
座り込むソフィア。檻越しに2人は向き合う。ソフィアの手は鉄格子を掴んでいる。
カタリナ「別に何もされてないから大丈夫だよ」
ソフィア「どうしてこんな狭い檻に?」
カタリナ「『いつ暴れ出すか分からないから』とか言われて。何か猛獣にでもなった気分」
カタリナは頭を掻いて笑う。
ソフィア「その、ごめんね……」
ソフィア、俯く。
カタリナ「どうして謝るの?」
ソフィア「カタリナは悪くないのに、こんなところに閉じ込められてるのを見ると、なんか申し訳なくて」
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