15章 虎視眈々

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・ 降りた車のドアを閉めると人混みを避けるように俺は直ぐにタクシーを拾った。 事務所の駐車場にある車を見て社長がいることを確認する── 「お、撮影は?」 「今日は早く終わった」 社長は俺を振り返ると直ぐにテレビを向き直った── 「なに?事務所でエロ動画観賞?」 画面に流れるモノクロの男女の絡みの映像を俺は覗き込む。 「なに言ってんだ!?この間編集されたCM映像だよ!さっき送られてきた」 「へえ…」 画面の中で男女が踊るように激しく絡み合いながら最後に脚が画面アップで強調される。 「ウチの新人?中々いい脚してんね──…」 思わず目を見開いて食い付いてしまった… 好みだ── 本能が先にそれを感じていた。 肩下からの映像で顔が見えないのが少し悔しい。。。 「この子いくつ?事務所には顔出さないの?」 男心の興味が惹かれる。 「お、浮気か?言うぞ、晶にっ!」 「ちっげーよっ!」 言われるのはまずい……
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