15章 虎視眈々

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・ 「はい?どしたの?」 「晶さん、今何してるの?」 そう尋ねた俺に晶さんは堂々と返した。 「なに言ってるの、今店だよ?昼時だからちょっと忙しいっまたあとでね!!」 「──……」 店? 店って── ここのことだよな? 俺は切れた電話を暫し見つめた… 完全に… バレバレな嘘を付かれた── 「なにそれ?…」 なんですかそれは?… ちょっと晶さんっどういうことっ!? 一体どこでなにやってんだよっ!? 瞬く間にモヤモヤが俺の胸を犯した。 俺に嘘を付かなきゃ行けない所にいるってわけだ… 完全にそうだっ! 「このっ前科者っ──」 野生の雌は首輪も鎖もないからどこに行くかわからない── もうっ今度はGPS付けるしか術は無し。 こんな怪しい行動ばっか取るんなら、俺、新人の美脚ガールと浮気してやるからなっ── 腹の虫が治まらず俺は晶さんのマンションに真っ直ぐ向かい、晶さんが帰ってくるのを待ち構えていた…
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