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「……なにすんだよ」
彼の顔を、むぎゅっと両手で押さえ込む。
ケイゴの整った顔が歪み、思わず吹き出しそうになる。
「てか、どうしたの? こんな朝早くに……」
「そんなの、未亜に会いたいからに決まってるじゃん。なんか美亜の顔見たら、腹減った。なんか作ってよ」
「えっ!?」
「ってことで、おじゃましまーす♪」
「わっ、わっ……! ダメダメ!」
「なにがダメなんだよ」
「えーと……。そう、食材がない! 冷蔵庫の中、空っぽなの!」
「とか言いながら、美亜ってけっこう家庭的じゃん。おとといのカレーだって、作りすぎたからって冷凍保存してたじゃん」
「そ、そうだっけ? あははは……」
「そうそう。そんなわけで、おじゃましま~す」
「ダッ……!」
「あっ!」
もう終わりだっ!!!
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