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「可愛いなあ華生さんは」
鑑田はくしゃくしゃと華生の髪を乱す。
「柊聖さんは黙っていたら格好いいのに」
華生はほおを膨らませて悪態をついた。
「今、カッコいいって言った?」
鑑田がニヤーっとしたり顔で華生を見つめる。
「そんな顔するなら二度と言いませんっ」
華生が完全に拗ねてそっぽを向くと、鑑田の手が華生を捕まえた。するんっ、と身体の奥に熱が差し込まれる。
「あ!? ちょ、ちょっと……やっ!」
ただでさえ疲労している華生の抵抗など、鑑田にはたわいもない。
「今の、可愛かったからもう一回」
掠れた声が耳を擽ったならもう彼女の負け。まだ二人の夜は長い。
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