七章

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「可愛いなあ華生さんは」  鑑田はくしゃくしゃと華生の髪を乱す。 「柊聖さんは黙っていたら格好いいのに」  華生はほおを膨らませて悪態をついた。 「今、カッコいいって言った?」  鑑田がニヤーっとしたり顔で華生を見つめる。 「そんな顔するなら二度と言いませんっ」  華生が完全に拗ねてそっぽを向くと、鑑田の手が華生を捕まえた。するんっ、と身体の奥に熱が差し込まれる。 「あ!? ちょ、ちょっと……やっ!」  ただでさえ疲労している華生の抵抗など、鑑田にはたわいもない。 「今の、可愛かったからもう一回」  掠れた声が耳を(くすぐ)ったならもう彼女の負け。まだ二人の夜は長い。
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