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唄子は、頑なに夫の伸一に操を立てた。
3桁になるかならないかの数の男に足を開いていた癖に、今になって何故自分を拒むのか分からない。
頑固な唄子だったが、「だったら娘に代わってもらおうか」と言ったらあっさり堕ちた。
自分の腕の中にいる唄子はどんな技を使っても悦ばず、最後まで反抗的な眼をしていた。
次第に身体も弱っていき、夫の後を追うように彼女ら旅立つ。俺に心を許すことのないまま。
それならば、娘に責任を取ってもらおう。
途中でうすうす気付いていた。彼女が唄子に似ているのは外見だけ。握れば折れてしまいそうな唄子と違って、華生は図太く強かだった。
それでも、諦め切れなかった。それくらい、欲しかったのは……唄子だった。
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