八章

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「おい、華生! 何をする気だ?」 華生が「え?」と首を傾げた。 「……」 彼女は返事をする代わりに、彼の下肢を器用に転がし躊躇なく舌を這わせ始める。一彬は、茫然として自分のそれが弄ばれる様子を凝視する。 どうやって、覚えたんだ?  寝台の上でも淑女であれとは教えていないが、恥じらう素振りもなく男を悦ばせろとも言っていない。 「……あ……」 一彬は、思わず漏れた声が自分のものだと気付き口を噤む。 巧すぎる。それを生業(なりわい)にしている女と同等か、それ以上に。 「……っっ!」 下腹部からの高揚感で一瞬記憶を飛ばし、慌てて一彬は華生の顔を押し退ける。そして荒い息を整えながら、狐につままれたような彼女の口内をいじりまわした。 「ん……んっ、んー!」 彼女の舌がぐったりしたのを見計らって唇を離す。 「……そういうのは頼むまでしなくていい」  彼はコンドームを着けると一気に華生の中まで沈む。
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