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「あ、ああっ!」
甘い悲鳴をあげる彼女は勝手に自分の背中に脚と手をまとわりつかせてくるので、恐ろしいくらいやりやすかった。
「……想像以上に手練れになって帰ってきたな」
自分を引き抜いた一彬がちょっと嫌味を言うと、彼女は悪びれもせず歯を見せて耳元で囁いた。
「……兄様が骨抜きになるのも時間の問題かしら?」
純情寄りの性格だと思っていた彼女の背後に、あの優男風坊っちゃんのしたり顔が見えた。
「調子に乗るな……」
「やっ!」
罪悪感など野暮だと思い直す。一彬は華生が意識を飛ばすまで、抱くのをやめなかった。
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