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第5章 助けたいもの
藍人は頭を抱えていた。
「どうしたら…地上から天空の上の事を片付けるって…無理だよ…」
その言葉を聞いてシルビアは思い出したように手を叩いた。
(ポンッ!)
「あっ…上に行く方法ならありますよ!」
「へ?」
藍人は唖然としながら言った。
シルビアは藍人にワクワクしながら言った。
「地上と天界を結ぶ扉があるらしいんです」
「そんなの聞いたことないよ?」
すると、シルビアは腰に手を当てて言った。
「そりゃもちろん普段は開いたりしませんし、天使なら普通に降りれますからただ、緊急時のみその扉が開かれるとされている」
藍人は感心しながら言った。
「へぇーそんなのがあるんだ」
「噂ですけどね…」
シルビアは少しいいにくそうに言った。
「噂なんだーじゃあ本当か分からないね…それに、地上のどこにその扉があるのかも分からない」
藍人は机に肘をつきながら聞いていると、シルビアはまたも誇らしく言った。
「場所は知ってる!噂だが、富士山と言う大きい山の下にある森らしい!」
藍人は嫌な予感がして聞いた。
「それって…」
シルビアが上を向きながら名前を思い出した。
「名前が…富士の樹海だったような…」
藍人は残念そうな顔で言った。
「ですよね……」
シルビアは藍人の顔から血の気が引くのを見て心配した。
「どうしたんだ藍人顔が真っ青だぞ!」
藍人はシルビアに言った。
「いゃ…そこは…」
シルビアは聞いた。
「そこは?」
藍人は地上での噂をシルビアに伝えた。
「地上では一度入ったら抜けられない多くの自殺者が集まる自殺スポット……なんだけど…」
「へー楽しそうだな!」
シルビアは藍人と真逆でそこに行くのが楽しみになった。
「シルビア…」
藍人は心配そうに名前を呼んだ。
「大丈夫!俺が守るから」
シルビアは藍人の肩を掴んで藍人の見えない目としっかり目を合わして言った。
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