■プロローグ

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 直立不動というよりは、カチコチに固まったと表現したほうが正しい三佳の姿にクスリと笑い声を漏らすと、その人は三佳にはもったいない言葉をかける。 「僕はあなたのような逸材をずっと探し求めていたんですよ。ふふ、こう見えてかなり浮かれちゃっているんです。あなた以外にこの仕事が務まる人はいません。どうかこの『早坂ハウスクリーニング』に就職してはもらえませんか。お願いです」  そしてなぜか恍惚とした表情を浮かべながらも、恭しく頭を下げたのだった。  
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