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続けて、両手を伸ばしてぶんぶんと振りながら、「この通り、体もピンピンしています」と言った後、イズミは何か思いついたように「それに・・」と切り出した。
「それに、何?」浅丘さんが言葉の続きを促した。
するとイズミはこう言った。
「ワタシのしたことは・・ミノルさんが、ご好意を抱いているアサオカさんの為なのです」
「おいっ、イズミ!」
僕が大きく言うと、浅丘さんは驚きの声を上げ、
「えっ、好意って・・」と言って、僕に向き直り、「それほんと?」と訊いた。
ああっ、イズミ、何てことを言うんだ。
でも、僕はいつものようにイズミの頭をポカリと叩いたりはしなかった。
僕が今日言いたいことの弾みをつけてくれたのだから。
イズミ、ありがとう。
一歩踏み出す勇気をくれて・・
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