Good Timing

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Good Timing

一緒に住む、ということが決まってから……まだ具体的に話が進まないまま数週間。 とりあえず物件を見てみようという押しに負けて、休日に会社近くの不動産屋に行ってみることになった。 ……そこで、意外な人達に会うことになるとは知らずに。 「え!?」 「あっ!」 「えっ…?」 「加藤さん!…と、早坂主任!!お久しぶりですー!!」 無邪気に笑うその人は……会社の先輩の山辺さん。 ……と、一緒にいるのは……。 「……鶴亀の……もしかして、先輩の彼氏ですか……?」 何度か営業に来てるのを見た事がある。 爽やかで可愛いイケメンだって他の先輩が噂していた…。 「そうなの……加藤さん!お願い!他の人には内緒にして!?」 「分かってますよ。先輩達にバレたらうるさそうですもんね」 「ありがとう……もちろん、早坂主任のことも誰にも言ってないからね!」 「う…ありがとうございます…」 悟はもう会社は辞めたとはいえ、付き合ってると知られたら何言われるか分かったもんじゃない。 ……なんたって、遊びまくってた男だし。 「…なんだよ、その目。心配しなくても社内で手出したのはお前だけだよ。女ってめんどくせー…」 バシッ!! 思わず思いっきり背中を叩いてしまった。 山辺先輩達の前で「手出した」とか言うから……。 あと女遊びを改めて肯定されるとやっぱイラつく!! …そこで気を取り直して、ほぼ初対面の蜂谷さんと挨拶をした。 お互い簡単に自己紹介し合ったところで…。 「ところで加藤さん…もしかして、同棲?」 「あ……はい……」 改めて言われると、なんか照れる。 「一緒だねー。あ、せっかくだから入ろっか?」 店内に入って、それぞれ担当の人に話を聞くことに。
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