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「しかし、中には『不死身』たちのような特殊能力を持つ者もいる。そういった者を見つけるのも我々スメクラン、とくにミュートを扱う者たちの使命だ。そうだなラドル」
「ああ、この里では俺が中心になってその役を果たしてるんだ。ったく、おかげでほかのヤツらには爪弾きだぜ。
様々な街や城に手下を入り込ませ、産婆を買収するのが手に入れる主なやり方だな。ミュートが生まれた家でも、さすがに我が子であるモノを手に掛けるのは嫌うから、手を下すのは産婆の役目だ。俺たちはいち早く情報を仕入れて、産婆から赤ん坊のミュートを買い上げるわけだ」
ラドルがアーライルの説明を補足した。やはり、ミュートについて語るときは滔々とよく喋る。
「そのほかにも、ある程度成長したミュートを、友好的な里から購入することや、必要な技能に応じてトレードすることもある」
アーライルが補足する。
「うちの『不死身』がそうだ。盾役になる頑丈なミュートが必要だった俺たちと、情報収集に特化したミュートを欲しがっている里でトレードが成立したんだ」
ラドルが言う。話を聞いていると、やはりミュートはあくまでも道具であり、売買や物々交換の対象にもなるようだ。カイはどうしても暗澹たる気分になるのを抑えられなかった。
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