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ピンポーン
チャイムの音が鳴ったので、おばさんと二人スタンバイ。
リビングのドアが開いた瞬間…………
パーン!
「皐月、お誕生日おめでとー!!」
クラッカーを鳴らして出迎えた。
「……ビックリした」
「やったー!サプライズ大成功!」
「いや…音に…」
…そりゃそうよね?
毎年祝ってるし、大体分かるよね。
その後4人でテーブルについて料理を食べた。
食べ終わっておばさんは仕事に行っちゃったけど……。
「ハーッピバースデートゥーユー♪ハーッピバースデーディーアたっちゃーん♪」
私が作ったケーキのプレートには、
「Happy Birthday たっちゃん」
皐月がふーっと息を吹きかけて火を消す。
「プレゼント、こんなのでごめんね…」
「なんで?嬉しいよ。たおのケーキ好きだし」
「俺は今日一緒に買いに行ったぞ」
皐月の手には颯真が買ったらしい財布。
「えー!?とーまの裏切者ー!!」
「俺はお前と違ってちゃんと貯金してんだよ!っていうかたおはケーキ作ってんのに、俺からプレゼントなしって変だろ」
「二人とも、ありがとう」
たっちゃんは嬉しそうにニコニコ笑う。
「……なんか欲しいものない?」
「これで十分だよ」
「じゃあして欲しいこととか…」
ちょっと考えたたっちゃんは……
「じゃあ、たおがケーキ食べさせて」
え!?
なんですと!?
「お前なぁ……」
「分かった…」
ケーキを切り分けてお皿に盛ると、フォークで一口掬って……
口を開けてる待っているたっちゃんに持っていった。
……なんか、こんなの初めてで異様にドキドキする……!!
「…うん、美味しい」
「よかったぁー」
もう一口掬おうとした時、とーまがお皿を横から取った。
「…じゃあ俺からも」
「えっ!?」
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