闇より。

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 あの時見た光景は、今でも脳裏に焼き付いたまま。  辺りを燃やし尽くす、まるで地獄の様な炎の海、油と火薬の匂い。響く仲間の叫び、呻き。其れは、聞くに耐えない断末魔。  叫ぶ声も消えていく。手を伸ばしても、届かない。  全てを懸けて仕えるのだと誓った主も護れず。  涙が溢れた。  何故、こんな事に。  何故、俺達は  死なねばならなかったのか――。
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