クラスメイト

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彼は、保健委員だからと手際よく手当てをしてくれた。 「……ありがとう」 指に巻かれた絆創膏を見ながら、そっとつぶやくようにお礼を言う。 「ううん、ごめんね。急に声をかけたから。痛かったよね」 彼はクシャっと笑った。なんだか、犬みたいだ。 そういえば、家族以外に、しかも男子に心配されたのは、初めてかもしれない。 そう意識した途端に、きゅっと締め付けるものがあった。
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