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「こいつこう見えて結構人気あるミュージシャンなんだ。変なやつだと思うだろうけど、もし興味があったら聞きに行ってみなよ。場所は路上だからタダだよ。」 「へぇ、路上で」 このおかしな男が一体どんなライブしてるんだろう。忍は興味が湧いた。 「いつやってるんですか?見に行きます」 「え!来てくれるんですか!うわ、嬉しいな、えーとスケジュールは、、」 セナは持っていたギターのハードケースを置いてフタを開け、中をガサゴソとかき回しはじめた。 色んなフライヤーがごっちゃに入っているようだ。 「ありました、これです!今月のスケジュール!もし予定空いてたら是非待ってます。池袋とか、代々木でやってるんで!」 受け取ったフライヤーは、角が折れ曲がってシワシワになっていた。 なんの飾り気もない。 ただ場所と日付と時間がペンでざっと書いてあり、1番下に片岡瀬名、と書いてある。 「わかりました。今度行きますね。それじゃ」 忍は目当ての弦を買うと、店を出た。
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