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学校が終わると誠司とつるんでマックに行ったりカラオケ行くのがお決まり。 ある日、誠司が兄に勧められたと言って、CDを持ってきた。 CDプレイヤーにイヤホンをさして、言われるままにその音楽をきいてみた。 低音のベースに踊り出したくなるようなグルーブ。 泣く様なメロディアスなギター。 力強く時に繊細な曲に心が揺さぶられた。 「これ何?超かっこいい。」 「レッドホットチリペッパーズのアルバム。兄貴ベースやってて、このベーシストが好きなんだって。」 それから二人は音楽に目覚め、ロック好きになってレッチリのアルバムを聴き漁った。 忍はギタリストのジョンが好きだった。 「ブラジルのリオでやったレッチリのライブ動画超よかった。誠司も見ろよ。」 「まじ。帰ったらYouTubeで見るわ」 マックでそんな話をしている時は最高に楽しかった。 二人は誠司の兄の影響で、レッチリだけじゃなく色んなロックを聴くようになった。 「兄貴が古いベースとギターつかっていいって。オレベースやりたいし、忍ジョン好きだからギターやれよ」 前からギターをやりたかったから、忍にも異存はなかった。 音楽をやると思うとワクワクした。 エアギターを部屋で1人でやるくらい嬉しくてドキドキした。 こんなにワクワクしたことは今までなかったかもしれない。 誠司の兄からギターをもらうと、毎日毎日弾きつづけた。指が痛くて指先がカチカチになった。それでも、痛いのさえ楽しかった。
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