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「おい、またセナかよ、何ギャーギャーやってんだ。」 店の奥から店員のおじさんがやってきた。 「ヒトシさん、俺また周り見ないでぶつかっちゃって、、この人に弦を買いたいんですよ!皿ぶちまけちゃって、ピックはあったんですけど、申し訳なくて!」 言ってることが要領を得なくて、こいつは何語を喋ってるのかな?と忍は思った。 忍の反応とは反対に、店員のヒトシさんは、温かい眼差しで男を見ている。 「分かったよ。お客さんすまないな。セナは悪気はないんだ。ちょっと変な奴って思うかもしれないけど気にしないでくれよ。」 「はあ、、」 忍は間の抜けた返事をした。 「俺この人にお詫びしたいんだけど」 「お客さん、こう言ってるけどどうする?」 「いや、いいですよ。気にしてないから、気にしないでください」 忍の言葉にセナは心底申し訳ない顔をして頭を下げた。
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