第1章

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? 私は放課後の教室で教壇に隠れながら今までの人生で一番真剣に神様に祈っていた。  どうか、マミちゃんの願いが叶いますように。  マミちゃんは中学からの友達だ。この春運よく同じクラスになって、さらに気が合うようになった。がんばって受験勉強をしてこの高校に入学できてよかった、と心から思うのもマミちゃんがいるからだ。  もうすぐ小林先輩がこの教室にやってくることになっている。私が隠れているのは、別に覗き見をするためではない。マミちゃんにどうしてもと頼まれたからだ。  マミちゃんは今日、小林先輩に告白をする。私はそれを見守る係だ。  告白すると決めたが、やっぱり怖い、お願いだから近くにいて欲しいと私は泣きつかれてしまい、断れなかったのだ。私がいることが少しでもプラスに働くなら、と教壇の下に隠れているのだ。
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