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「いや、おまえいっつもこの匂いさせてるからさ。」
そう言って私の頭を撫でて指に絡んだ髪にキスをした。
「髪型が同じで匂いも同じなら、目つぶってたら誰としてんのかわかんなくなるじゃん。」
「最低…!」
「だよな。知ってる」
そう言って薄明かりの中で笑う慶一郎が怖いと思いながらその妖艶さに目が離せない。
「なぁ、さっきのやつもう一回やって」
「さっきのやつって何?」
「俺がウトウトしてたらなんかすごい視線感じて、唇なぞられたんだけど。」
「!!!」
「起きてたの?」
「俺実は今日そんな飲んでないんだよ。アレはこないだ友達が来た時に開けたやつだから、ほとんど入ってなかったし。」
「……。」
「おまえも俺のこと好きなんじゃないの?違うの?」
「違、わないけど…。」
「ダメじゃないけど、違わないけど、何なの?じゃあいいじゃん。そんな事グダグダ言ってるからこんな歳になるまで不毛な事続けるはめになったんだよ?俺もおまえも。」
「いい加減、本物のおまえ抱かせてよ」
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