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お湯を沸かして2人分の紅茶を用意して部屋に戻ると借りて来た猫みたいにちょこんと膝に顎を乗せて座って待っていた。
マグカップを受け取って猫舌だからと何度も息を吹きかけて一口づつ美味しそうに飲む。
「あったまる!美味しいー!それにしても助かったよー、あのままあそこで凍えるかと思った。」
「大げさだな。つうか、おまえちゃんと頭拭いたの?風邪ひくぞ。」
「うん、大丈夫だよ」
「大丈夫じゃねーよ、なんか水滴付いてる。」
へへへと笑って犬がするみたいに頭を振るから水滴が飛び散る。
「わっ、おまえまじでやめろよなー。」
「あ、怒った?靴下は脱いだから。濡れたので歩かれるのやかなって。偉いでしょ?」
見ると裸足の足に黄色いペディキュアが塗ってある。制服とのアンバランスさにドキッとした。
「つうか寒くないの?」
「うん、あったかいの飲んでるし」
「そう。とりあえず頭は拭けよ!」
「えー、じゃあ貴久拭いてよ。」
とタオルを渡される。
「何でだよ、もう」
ベットに座って受け取ったタオルで思いっきりわしゃわしゃ拭くと
「あ"~頭が鳥の巣になる~!もういいでずぅー。」
と言って振り向いて抱きついてくる。
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