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そっと抱きしめ返すと濡れたワイシャツがヒンヤリ冷たい。
「おまえこんな濡れたの着てたら身体冷えんだろ」
「それは、何、脱がせたいって意味?」
とふざけて聞いてくる。
「いや、そんな事言ってねーだろ!」
「違うの?」
笑って言うからタオルを取って顔を覗き込む。
「言ってるおまえが実はめっちゃ照れてんじゃん!」
「あーもう見ないで!」
「そう言われたら余計みたくなるやつでしょ!」
と顔を隠している両手を剥がすと真っ赤な顔をした彼女と目が合った。
照れて俯くから
「何で目ぇ逸らすの?こっち見て。…見て?」
そう促すとゆっくり目が合う。
「お、いけんじゃん。じゃあ今日はおまえからキスしてよ。」
そういうと、動揺を隠せない様子で、それでも黙って見つめていると意を決したように立ち上がって優しく触れるキスが落ちてきた。
離れていく唇を追って
「もう一回」今度は俺からキスをした。
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