少女漫画的な告白

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 頭の中、お花畑かよ。学年一の秀才だと思ってたけど、ぼく、誰かと名前間違って覚えてたのかもしんない。 「って、だから、こういうのをやめろって!」  気づけばぼくは、再び壁ドンされていた。  身長差から妙に決まるのがまた苛立たしい。 「……その。でも、酒井、こういうのが好きなんだよな……?」  おずおずと檜垣くんが言う。やっぱりって感じの返答だったけど、でも嫌がらせじゃなかったのか。素だったのか。それはそれで凄すぎる。というか、ヤバすぎる。  自分より背の高い身体を軽く押しのける。檜垣くんはすぐに離れてくれたけど、その瞳は不安そうに揺れていた。そんな姿も絵になる。君に群がる女子ならイチコロだろうに。残念だな。 「確かにぼくは、少女漫画が好きだよ。そういう恋愛したいって思ってたりもする。でもなあ、ヒロインになりたいってことじゃないんだよ!」 「そ、そうか、なるほど……」  女の子になりたいとでも思われてたのか。  少女漫画的な恋愛に憧れてるっていったら、そういう勘違いをしても多少はしかたない……いや、勘違いしたまま突っ走りすぎだろ、普通に。     
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