プロローグ

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 あの娘の好きなものとか、趣味とか、友人関係もリサーチしてあげて。舞台は整った。見物する準備は万端だ。  そしてついに、ラブレターを出し、夕暮れの図書室で再びの告白。 「好きだ」 「えっ……」  確かにぼくは、少女漫画みたいな恋愛がしたいと思っていた。  でも。 「ふられたばっかで何をと思うかもしれないけど、お前、優しくて……オレのこと、いつも考えてくれて、気づいたら好きになってた」 「ええー!?」  ぼくがヒロインの立場になる展開は、まったく考えていなかった。
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