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しばらくして、夫が死んだことを警察から聞かされた朱美は愕然とした。
亡くなった日にちと死に方が「ダンナデスノート」に書いた内容通りだったからだ。
単なる偶然よ。そう自分に言い聞かせた朱美だったが、浩子からあのサイトには効果てきめんという噂が前々からあり、実際に書かれた通りに夫が死んだ人を知っていると言われた。
信じたくなかったが、自分が書いた通りに夫が死んでしまったので、そのサイトには二度と目に触れない様にしようと誓った。
その朱美に災難が続けて起こり始めた。通勤電車に乗り遅れそうになった朱美は後ろから突き飛ばされ、ホームから転落してあわや大惨事になる寸前に救出されたものの、腕を骨折したり、留守中に泥棒が入り、貴重品や銀行口座や印鑑まで盗まれてしまった。
さらに追い打ちを掛けるように、朱美の子供が原因不明の高熱を出して亡くなってしまった。
なんで自分ばかり…。打ちひしがれ、朱美は自分の不幸や世の中の幸せそうな人たちを呪い、いつ、こうやって死ねと、自分のツイッターやブログに書き続けた。ブログには「この世デスノート」とタイトルを付け、毎日全ての人たちを恨み、発散させていた。
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