序章

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 俺は、一般的な”魔法プログラマ”だといつも周りに言っている。家庭向けの魔法コンロの修繕やホームヘルパーのプログラムが俺の仕事で、国家レベルのプログラムをしたり、インフラ整備をしたり、それらを設計する様な人物ではない。 「お・じ・さ・ん。この店にどのくらい借金があるか解っていますよね?」 「・・・。はい。ゴメンなさい。」 「(借金の殆どが、寮を作ったり、設備を購入したり、私達が必要になって作った物ですけど・・・。)」 「ん?なに?」 「なんでもないです。おじさん。借金を返すためにも働いて下さい。それに、王妃からの依頼なのですよ?断れるのですか?」 「・・・・ゴメンなさい。無理です」  陛下からの依頼なら平気で蹴るのだけど、王妃となると話が変わってくる。  俺が頭の上がらない”数多くの”人の中でトップクラスだ。ちなみに、カルラは、王妃の次に頭が上がらない。カルラが居なければ、この店が倒産していたのは当然として、俺はとっくに死んでいただろう。 「解っているのなら、頑張ってきて下さい。いいじゃないですか。何しないで口だけだして、お金がもらえているのですよ」 「そうだな。解ったよ。行ってくる。緊急の仕事が入ったら、連絡くれ。夕方には戻ってきて、片付ける」 「了解です。スタッフも居るので、大丈夫だと思いますよ」     
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