序章

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「そうだね。俺よりも優秀な奴らだから・・・そうだ、俺の変わり・・・には、ダメだよね。解ったよ。それじゃ行ってくる。後よろしくね」  店を出て、大通りに向かって歩き始めた。  大通りまでは、歩いて5分位だ。そこから、王城までは乗合馬車で行く方法か、歩いて行く方法がある。歩く時には、20分位かかってしまう。通勤時間で30分って所だ。乗合馬車も待ち時間を入れれば、それほど変わりはない。  出勤時間が決まっていないのはありがたいが、あまり遅く行って偉そうにするのは、俺の主義に反するので、できるだけ早く行くようにしようと思っている。  表通りに出て、いつもの店で朝食を取る。いつもの店のいつもの場所に座ると、マスターがいつものモーニングを出してくれる。それを食べて、マスターがOKサインを出してくれる。デポジットしているお金がまだ残っているようだ。片手をあげて、店を出る。その間一言も喋る必要がないのもありがたい。  天気もいいので、歩いて行く事にした。  王城に向かう道は大通りというだけ有って、馬車が数台すれ違える位の道になっている。  大きな城が見えてきた。あれが、ここしばらく通っている職場の王城だ。  お堀があり、その前で身分証変わりになる、市民証を提示する。     
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