序章

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「それで、クリス。今日はどうしたらいい?」 「イルメラを見てもらっていいかしら?」 「あ?俺は、子守じゃないのだぞ?」 「解っているけど、イルメラが、貴方がいいと言って、他の技術者を追い出してしまうからしょうがないでしょ」 「はぁぁぁしょうがない。それで、イルは”どこ”に居る?」 「貴方が作ったゲートを見ると言っていたわよ」 「またか・・・あんな出来損ない、何が、そんなにいいのかな・・・」 「出来損ないって、あれのおかげで、アーベントロートは助かったのよ」 「そうだな。俺の失敗は、あれの開発だな」 「貴方ね。いい加減・・・まぁ言ってもしょうがないわよね。イルメラの事お願いね」 「わかった。他のメンバーは大丈夫そうなのか?」 「今のところは・・・ね。何かあれば、呼びに行かせるわよ」 「了解。頼むわ!」  勝手知ったたる他人の家。そんな言葉を思い出しながら、ゲートが展開してある場所に向かった。     
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