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「なんで他の男のために、かわいくせなあかんねん」
「っ!」
やわらかな感触が唇に触れ、すぐに離れた。キスされたということに、少し時間を置いてから気づく。
「え? え? え?」
はじめてのキス。
直人が異性だということを、嫌でも認識させられる。
口元をおおい、莉緒はうなじまで赤くした。
情報の処理速度が追いつかない。
なんで? なんで? と疑問符ばかりが浮かぶ。
莉緒は、あまりの急展開に、先ほどとは別の意味で泣きそうになった。
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