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席に座るテツの、足の間で大人しくしている時だった。4駅目に着いて人が乗って来たくらい。
テツは、何故か周りを睨んでから席を立った。
え、まだ降りないよ?って思って付いて行ったら、杖をついたおばあさんがその席に座る。
あ、なるほど!
絶妙なタイミングで立ったから、おばあさんは席を譲られたことに気付いてないみたい。
テツも、特に何も言わず吊革に掴まってる。
他の男の人に比べると、高さが足りなくてちょっと辛そうなんだけど、そんな顔は1つもしない。
5、6駅目には、人が増えて満員になって来た。
下手すると、僕は足やしっぽを踏まれるから気を付けないといけない。
テツは、カバンをラックに乗せると、ボクを足の間に入れて守ってくれた。ボクはしっぽをテツの足に巻き付けて踏まれないようにガード。
電車はガタンガタン揺れる。
狭いなぁ…
あ、次、降りる駅だ。
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