4.お友だち

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嬉しくてしっぽをブンブン振る。 「おばあさんの荷物を持ってあげた、とか?」 「いや、遅刻してないから、じいさんに電車の席譲った、とか?」 キイくんにアオくんが順番に答えた。 「…2人とも半分正解」 「「半分かー」」 伸びた言葉尻と共に、キイくんとテツが仰向けで転がった。 なぜか、会う度に繰り返してるこのクイズ。 何が楽しいのかな?クイズ形式にしてるけど、いつもちゃんとした答えは聞かないんだよね。 だから、今日もこれで終わり。 「なぁ」 「ん?」「何?」 寝っ転がって空を見たままのテツが言う。 「アオって出席日数足りてんの?」 「あ?俺?俺は勉強出来るから平気だけど」 「あー、そうだった…」 「何で?」 「いや、いつ来ても会うな、って」 そうなんだ。 アオくんは、いつ来てもここにいる。 一日中なのか、たまたま気が向くタイミングが合うのか分からないけど。 でも、勉強出来てれば良いっていうのも本当みたいで。 張り出されるテスト結果はいつも1位で、先生が何か言うのを見た事も無いんだ。 「エナは?」 「オレはそこ考えてるから 」 「あー、まぁ、エナは大丈夫か。それよりキイが絶対ヤバイ」 「あ!それ!エナ聞いて!アオ酷いんだぜ!!」 ガバッと起きてテンション高く話すキイくん。
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