4.お友だち

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「え?何がダメなんだ?」 気になったのか、身を起こして座ったテツ。 「…じゃあ、テツ教えてやるか?」 「え?いや、オレは教えるほど出来ない…」 「俺だって、別にキイが嫌いじゃないから教えてやったこともある」 「上からだな!」 キイくんのツッコミを、ふん、って鼻で笑ったアオくん。 ボクから見ると、アオくんもキイくんもお互いを凄く大事にしてるように見える。 あの、魔法学校のお話に出てくる双子みたいに仲良しだよね。だから、余計バッサリ断った理由が気になる。 「こいつ、サイン・コサイン・タンジェントって誰?って素で言うんだぜ?」 「…え?」 「だろ?今は世界史じゃねぇ、数学だ!って何回言ったと思ってんだよ…」 「…あー、なるほど」 つまり、手をつけられなかったって事? 「今も?」 「さあ?俺、お手上げだから。この間は聖徳太子をせいとくふとこ、ってイジメられただろうなぁ、って凄ぇ同情してたし」 「…お、おぅ。そっか」 テツも流石に言葉が出ないみたい。 ちょっとだけ無言の時間が流れた。 「2人しておれのことバカにしやがって!」 ムスッとした顔のキイくんが言う。
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