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いつの間にか、ボクの横に来て撫でてくれてた。
でも、ちょっと拗ねちゃってるから手つきが荒い…
慰めてあげよ。
スリスリして、そっと舐めてみた。
口は嫌がる人もいるから、鼻にしとく。
「優しいのは学だけだ~!ありがとな~」
スリスリよしよしされた。
後ろから抱きつかれるとちょっと重いんだけど、ここは我慢。
キイくん、機嫌治った?
「フォローありがとなー、学」
「サンキュー、学」
「ワン!」
どういたしまして!って返事しといた。
「あ!!今、何時?」
ガバッと離れたキイくん。
「今ー?あ、もうチャイム鳴るわ」
「今日は、あかねちゃんとまりちゃんと10時のおやつ!じゃなー、アオ、テツ!学も!」
携帯を確認すると、元気に手を振って屋上を出て行った。
「…10時のおやつって?」
「さぁ?昼一緒に出来ないからおやつなんじゃね?」
「…へぇ。人気者は忙しいな」
「な」
「…いっつも一緒で疲れない?」
「あ?…あー、キイ?まぁ、生まれた時からだから。なんつーか、慣れ?」
「…そっか」
「テツは?」
「たまにしか会わねぇけど、ずっとは無理」
「まぁ、俺がテツならそう言う」
ちょっと笑ったアオくん。珍しいね。
「凄ぇよ、アオ」
「キイが聞いてたら怒るな」
「だな」
テツはごろんと転がった。
ボクもテツの横で腹ばいになる。
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