5.ケンカ

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6時間目のチャイムが鳴って、放課後。 結局テツは、3時間目から授業に出た。 朝は顔色悪いって言われてたけど、栄養ドリンクが効いたのか割と元気だったみたい。良かった。 もちろん、部活なんて入ってないテツは帰宅部。 何かすれば体力も付くのになぁと思うけど、それはそれでまた倒れそうだから家族みんな何も言わない。 淡々と靴箱で靴を履き替えて帰る。 ボクはちょっと心配。 いつも通るコンビニがあるんだけど、そこに不良がよくいるんだよね。 しかも、みんなテツより大きい。 平均身長よりちょっと高いぐらいだろうけど。 周りを睨みながら歩いてるから、テツはよくケンカを売られる。 ほら、何メンチ切ってんだテメェ!って。 その人達には、邪魔だな、くらいしか考えてないと思うんだけど、それが目に出てるのかも? 問題なのは、そのコンビニがどうしても通らないと帰れない所にあることなんだ。 あ、ほら、今日も5人いる。 「…おいテメェ、何見てんだよ?」 「あ?」 「何メンチ切ってんだって言ってんだよ!」 「…別に切ってねぇんだけど?」 「はぁ?ケンカ売ってんのかテメェ!」 「……」 あー、ほら。やっぱり… 「…はぁ」 溜息ついたテツは無視して足早に立ち去ろうとする。 「おい!逃げんのかよ!」 「小っせぇのは背だけじゃねぇってかー?」 あ、それ駄目なやつ。
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