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楽しそうではあるんだけど、ボクは心配になる。
風邪引かないかな、熱出ないかな?
ピッてするのも体力を消耗するらしくて、やり過ぎるとふらついてくる。
放っておくと倒れるまでやっちゃいそうで、怖くなるからボクは走り出すんだ。
早く帰ろ、帰ろ!ってはしゃいでる風を装ってね。
仕方ないな、って言いながらもテツは笑って絶対付いてきてくれるから。
小さな子供みたいに走って走って、玄関になだれ込んだ所でへばったテツ。
呼吸が苦しくて倒れてるけど、楽しそうに笑ってる。
テツが楽しいとボクも楽しい。
嬉しくてテツの周りをグルグル走ると、ずぶ濡れのテツに捕まった。
嬉しくてつい、テツの顔を舐める。
「痛てっ!」
笑いながら顔をしかめた。
あ、テツ怪我してるんだった!
「ワン!ワン!」
お母さんを呼ぶ。
「哲、学、お帰り!」
明るく迎えてくれたお母さんは、テツの顔を見ると
「あー、ずぶ濡れ!しかも、またやったわね!せっかく色白美人さんなのに!とりあえず、風邪引く前にお風呂入っちゃって!ほらほら!」
って、「色白美人さん」にしかめ面したままへばってるテツを追い立てると、お風呂場に押し込んだ。
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