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「な、何で?!」
「…?」
「何で、あぃ…あんな事言うんだよ!?」
言えなかったけど伝わったみたい。
お父さんは対照的に落ち着いてる。
「今伝えようと思っただけだよ」
さらっと言うと、何でもなかったように夕飯を再開した。
「そうだぞ哲、愛してるぞ」
あ、聞いてたんだ。
知さんが笑って言う。ちょっとからかってるよね、ソレ。
「もちろん、私も。知も学も大好きよ?」
「…喜成さん、俺は?」
お父さんが寂しそう。
「高登さんが1番に決まってるじゃない!」
「……」
あ、ホッとしてる。お母さんはいつもの笑顔。
「ワンワン!!」
ボクも!ボクもみんな大好き!!
机の周りをグルグル走った。
最後はテツの膝に前足とあごを乗っける。
テツが撫で撫でしてくれた。
「なぁ、哲は?愛してるー?」
分かってて言う知さんは人が悪い。ニヤニヤしてる。
「う、あの、えっと…し、知らねぇ!」
真っ赤な哲は、焦ってご飯を掻き込んだ。
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