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降りるテツについて行って、ボクも朝ごはん。
ご飯はテツといつも一緒に食べる。
前は朝食抜きがちだったテツも、ボクがテツとじゃ無いと食べないから毎朝食べるようになった、ってお母さんが喜んでるよ。
「哲、はいお弁当!」
「ん」
食パンを齧りながらコーヒーを飲む片手間に返事して、手を差し出すテツ。
「ん、じゃ無いでしょう?」
にっこり笑ったままのお母さんは怖い。
ヤバいと思ったテツは、
「毎日ありがとうございます。助かります」
と、ちゃんと目を見て両手で受け取り言い直した。うん、偉い。
「はい、宜しい。いつも礼儀正しくね。それでこそ、私の子」
「…俺の子でもあるんだけど」
ボソリと言ったお父さん。
「あら、間違えた。私たちの子、ね?」
ふふっ、と笑うお母さんに、うん、と頷くお父さん。
礼儀正しく、ならテツの髪とか服装は良いのかな?って思うけどそこは個性、らしい。
銀色の髪に着崩した制服。大っきいアーモンド型の目だけど、睨んでるような目付き。
でも168cmの身長の上、華奢で色白で、あんまり体力が無い。
だから子猫ってからかわれて、喧嘩をふっかけられる事が多い。
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