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会えると金運がよくなるとか出世するとか、しあわせになれるとか。
何度訪れても、一度も妖精を見ることはなかった。
もしかしたら最後の夜くらいは、と淡い期待を込めて、彼のお気に入りの場所だというシャンデリアや、階段のあたりを穴の開くほど見つめたけれど、残念ながら影も形も見当たらない。
「お待たせしました」
じゃがいものグラ タンにローストポークのシードル煮込み、ほうれん草とベーコンのキッシュ、生ハムと黒いフィナンシェのタプナードソース添え。魚介のタルタル、アンチョビのバタートースト。デザートにはシェフご自慢のクレームブリュレ、そしてガトーショコラ。お皿に美しく描かれたソースまで、すべて美味しくいただいた。
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