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給金は5時間で銀貨3枚(日本円で3,000円)、ロランは「得られるものも多く、給金も良くて全て良しだ!」とガッツポーズをとった。
時が立つのは早いもので、カール記念学校、靴磨き、ゲロルグ道場での投げられ役を行うようになってから、早くも1ヶ月を経過していた。
今ではブラームスとロランの靴磨きコンビはエスペランサの街の名物となり、長蛇の列ができるほど繁盛している。
ロランの靴磨きの技術が飛躍的に向上していることも一因なのだが、ブラームスが作るクリームを使用し磨かれた靴は道路の糞尿が沁み込みにくくなると、口コミで広がったからである。
「ロランが来てからというもの、大忙しだ。ロランいっそこのまま、わしのあとを継がないか。」
「……王立魔法学園に入学したいので……。」
「すまん。すまん。お前さんを困らせるつもりで言ったんじゃないんじゃぞ。ただ、嬉しくてなぁ。」
とこれまで弟子がいたことがあったが、長期間一人で靴磨きをしてきたブラームスにとっては、ロランと一緒に忙しく靴磨きができるこの時間がとても大切な時間になっていたのだ。
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