俺に恋をするな

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「あ!いずみねえちゃんだ!」 「あら、鈴ちゃん帰ってきてたの?ただいま」 「うん!おかえりなさーい。おばちゃんにむかえにきてくれたよ」 家に帰った泉はバタバタと小さな足音を立てて駆けつける可愛らしい女の子に出迎えてくれた。 「泉、保育園から電話があったから迎えに行ったわ。職員会議があるから早めに閉園するからって」 「そうだったの。ママ、ありがとう」 いつもは泉が帰宅してから鈴を迎えに行ってたけど、早い時間に閉園すると連絡が入ったため代わりに母が迎えに行ってくれたのだ。 「鈴ちゃん、帰る?それとも家で食べていく?」 「う~ん…どうしようかな~」 鈴が腕を組んでウ~ンと可愛らしく頭を傾げる。 「あ、泉。お隣さんから電話があってね、今夜は遅くなりそうだから夕食は要らないからって」 「………」 「鈴ちゃん、お父様が遅くなるだって。だから、家で食べていく?」 「うん!」 「ママ、あたしが作るわ」 「え!本当に!お願いするわね。あたしは鈴ちゃんを遊ばせるから」 母が嬉しそうに鈴をリビングへ連れて行き絵本を開くのを見て、泉は切ない思いに駆られ早足で階段を上った…
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