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「俺に恋をするな」
冷たい声が降ってきて、和田 泉は涙目で顔を上げる…
泉は外しかけた制服のボタンを掛け直すと、トボトボと出口へ向かった…
「和田君、これだけは意識しとけ。俺は先生で君は生徒だ。先生は生徒に恋をすることは絶対あってはならないことだ」
「先生…すみませんでした…」
泉は出口のところで先生に頭を下げて謝り、そのまま廊下に出た。
「泉…すまない…」
泉の姿が見えなくなると、石橋 幸生はガクッと机に手をつき項垂れる…
幸生は泉が自分を好いていることは薄々とわかっていたが、先生と生徒が壁となり受け容れることは出来なかったのだ…
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