俺に恋をするな

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「和田君、進路はどうするの?」 先生の家で料理をしている泉に、先生が質問してくる。 先生は2年生のクラスを担いでいるため、泉の進路については全く知らないし、3年生のほとんどは大学受験に向けて塾へ行ってる者、家庭教師を雇ってる者がいるのに、泉は受験準備をしてるような雰囲気を持ってないこともあり心配になっていたのだが… 「あたし、大学は行かないの。調理師か料理人になりたいから料理専門学校へ行くの」 「もう決めてたのか?ああ、そういえば泉は料理が好きだったんだな?」 「はい…」 「そうか。あはは」 料理専門学校へ行くと決めている泉に、先生は納得したのか頭を掻いて笑う。 「料理人になりたい夢は前から持ってたのかな?どんな料理を作りたいんだね?」 「うーん、調理師なら学校給食で、料理人ならフランス料理かイタリア料理かな…」 「泉、夢はデカい方が良い。学校給食の調理師じゃ、夢が小さい過ぎる。イタリアかフランスの料理人になれるよう、頑張れば?先生も応援するから!」 「うん…」 泉の本心を知らない先生は大きな夢を持てと応援してくれるが、泉は心内では複雑な思いで一杯だった…
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