10年目の事実

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「え!は、はい…」 「俺はマヤに一度もイモリと呼んでくれたことがなかったから、少し寂しかったんだ…」 確かに亜夜は彼を一度もイモリと呼んだことがなく、クラスでもただ一人だけ先生と呼んでいたから… 「イモリ…」 「はい、よく出来ました。ありがとう」 「あ、いえ…」 皆は新郎と新婦の方へ視線を向けているのに、亜夜はイモリと向き合っていたので別世界にいるみたいに思えた… 「アヤ、初めて同窓会に出席したんだろ?今になって出席しようと思ったんだ?」 「あ、あの…今回はマユとコウの結婚祝いを兼ねていて、マユに強制的に引っ張りだされて…」 「そうか…俺は6年前までは来ていたけど、アヤがいない同窓会がつまらなく思えてね…5年前から出てないんだ」 イモリが同窓会に来なくなった理由は亜夜にあると言われ、亜夜は何だか気まずい気分になった… 「アヤ、俺を今も先生として見てるのかな?」
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